漢方の世界では医食同源と言われているように、食べものは人の体を作るだけでなく、その働きを整えることまでしてくれています。もし体のトラブルに気づいたなら、すぐに薬に手を伸ばす前に、食材をうまく活用してみてはいかが? 心や体のさまざまなトラブルに役立つ食材たちをご紹介します!
痛みを和らげる効果のある食材
ターメリック
インド料理でおなじみの黄色いスパイス、ターメリックにはクルクミンという抗炎症性のある成分が含まれ、関節痛やふしぶしの痛みを和らげる働きがあります。
スムージーやカレー・シチュー料理に入れるなど、1日小さじ1杯ほどを目安にとるようにしましょう。
エクストラバージンオイル
健康食文化として名高い地中海料理に欠かせないのがエクストラバージンオイル。オレオカンタールという成分が非ステロイド系の鎮痛剤と同じような働きをすることで知られています。
関節炎や生理痛・発熱による痛みなどをおさえるのに有効です。より色の濃いグリーン色のオイルを1日1さじ1杯とるようにしてください。
生姜
体をポカポカと温める効果にすぐれているため、冬はとくに重宝したい食材のひとつです。生姜を痛みどめとして使うには、生姜湿布を作りましょう。生姜をすりおろし、ガーゼなどの布に入れて、入口を輪ゴムなどでしばります。これをボールにおき、熱湯をかけましょう。体温くらいまでさがったら、これを患部にあてます。運動などによる筋肉痛などにとくに効果があります。
ストレスを和らげる食材
オーツ麦
オーツ麦にはアベニンというタンパク質が含まれ、神経システムを和らげる効果があります。また快感ホルモンのセロトニンの生成を促す作用もあることから、心を穏やかにし、ストレスを緩和すると言われています。
西洋ではおなじみのオートミールは、暖かいミルクやお湯をそそぐだけで簡単にできるお手軽フード、時間のない朝食などにもおすすめです。
ダークチョコレート
お疲れのときこそ、甘いスイーツで疲労回復! というのは多くの女子が経験していること。なかでもダークチョコレートは、不安感を和らげる効果があるとして、栄養士さんたちのあいだでも認められています。
カカオ含有量70%の苦みのあるダークチョコレートを少量楽しむぶんなら、甘いものを食べる罪悪感を覚えることなくストレス解消にもひと役買ってくれます。
カモミールティー
安眠効果のあることでも知られるカモミールティーには、神経や筋肉をリラックスさせるグリシンという物質を増やし、マイルドな鎮静効果があると言われています。ノンカフェインなので刺激も強くありません。あったかいお風呂に入って、全身をよくマッサージしてから、1杯のカモミールティーでゆっくりする。1日の終わりをそんなふうに優雅に締めくくれば、嫌なことやストレスも忘れてしまえるでしょう。
気分をあげるムードアップ効果のある食材
ブラジルナッツ
ムードアップ効果のあるセレニウムという成分が豊富なブラジルナッツ、ドライフルーツと一緒に1日6粒から8粒ほど食べれば、健康的なヘルシースナックになるし、気分もムードアップできます。
また細かく砕いてトーストにのせたり、サラダに振りかけたりするのもおすすめです。
免疫力向上に役立つ食材
ニンニク
冬は風に負けないためにも、免疫力をあげておくことが健康維持のキーポイントです。そのためには、もちろん野菜や果物をバランスよく食べることも大事ですが、なかでもニンニクは免疫力向上のヒミツ兵器と言われているほど強力なのだとか。ニンニクに含まれるアリシンがすぐれた抗菌性を発揮し、体内に入り込もうとする有害な細菌を撃退します。
ニンニクだけでなくネギにも含まれているので、薬味などで積極的に食べてみてください。